1歳の双子育児|離乳食と「2人の成長差」が気になり始めた

双子育児

0歳の双子育児は、とにかく体力勝負でした。

ミルクを飲ませて、オムツを替えて、寝かしつける。そして、またミルク。
我が家の場合は、このエンドレスループと睡眠不足が本当に大変でした。

だから0歳の頃は、「1歳になれば、少しは楽になるかな」と思っていました。

実際、0歳の頃と比べて楽になったことはあります。ところが、1歳になると今度は違う悩みが出てきました。
我が家で特に大変だったのが、「離乳食」と「双子の発育の差」です。

0歳の頃が「体力的な大変さ」だったとすれば、1歳は少しずつ「これで大丈夫なのかな?」という精神的な大変さが増えていった時期だったように思います。

1歳になると、ミルクだけだった頃とは違う忙しさがやってくる

1歳前後になると、食事の存在感が一気に大きくなってきます。

ミルク中心だった生活から離乳食へ。そして少しずつ、大人と同じような食事へ移っていきます。
成長を感じられて嬉しい一方で、双子の場合は当然、食べさせる相手が2人います。

食事を準備する。2人を椅子に座らせる。食べさせる。
こぼす。拭く。また食べさせる。片方を見ている間に、もう片方が何かを落とす。

食べ終わったら、今度は2人分の片付け。
朝ごはんが終わったと思ったら、しばらくすれば昼ごはん。
そして夜ごはん。

0歳の頃は、「次のミルクまで」だったのが、1歳になると、「次のご飯まで」に変わったような感覚でした。

しかも、2人が同じように食べてくれるとは限らない

双子だからといって、食べ方まで同じとは限りません。

同じものを出しても、片方は食べるのに片方は食べない。昨日は食べたのに今日は食べない。遊び始める。投げる。こぼす。途中で椅子から降りたがる。

「せっかく作ったんだから、少しでも食べてほしい」と思うのですが、親の思い通りにはなかなかいきません。

そして双子の場合、1人が食べてくれないだけでも大変なのに、2人それぞれの食べ方や好みに対応することになります。

「同じものを同じように食べてくれれば楽なのに」と思ったこともありました。

でも、双子であっても別々の人間です。今なら当たり前だと思えることですが、毎日の食事に追われている最中は、その当たり前を受け入れる余裕すらなくなることがあります。

1歳の多胎育児で「離乳食のストレス」は実際に報告されている

離乳食に苦労するのは、我が家だけの話ではありません。

厚生労働省の多胎育児家庭に関する調査研究では、1歳代について、離乳食から普通食への移行、歩行、言葉、自我の発達など、子どもの成長段階が大きく変化する時期とされています。

その中で、1歳代の多胎児家庭の母親が感じる困難について聞き取り調査を行ったところ、困難感は10カテゴリーに分類されました。

その一つである「疲弊して追い詰められ虐待寸前」というカテゴリーの中には、「離乳食に関するストレス」も含まれています。つまり、「双子の離乳食が大変」と感じること自体、決して珍しいことではありません。

2人分を用意するだけではなく、

食べる・食べない。
好き・嫌い。
食べる速さ。
食べる量。

こうした違いまで2人分ある。
離乳食は、双子育児の負担が分かりやすく現れる場面の一つなのだと思います。

そして1歳頃から「2人の違い」が気になるようになった

離乳食以上に、僕が1歳の双子育児で気になったことがあります。それが、2人の発育の差です。

0歳の頃にももちろん個人差はあります。でも1歳くらいになると、「できる・できない」が目に見えて分かりやすくなってきます。

立つ。
歩く。
言葉を発する。
物をつかむ。
こちらの言っていることを理解する。
食べる。
遊ぶ。

いろいろなことができるようになる一方で、2人がまったく同じタイミングで成長するわけではありません。

同じ日に生まれた双子です。同じ家で暮らしています。同じ親が育てています。
そうなると、どうしても比較してしまいます。

「こっちはできるようになったけど、もう1人はまだだな」
「大丈夫かな?」
「何か遅れているのかな?」

親としては、そんなことが気になってきます。

双子だからこそ、比較対象がいつも目の前にいる

普通なら、同じ月齢の子を見る機会は限られていると思います。でも双子の場合、比較対象が24時間、すぐ隣にいます。これは、双子育児ならではだと思います。

片方が歩けば、「もう1人はいつ歩くんだろう?」、片方が言葉を話せば、「こっちはまだだけど大丈夫かな?」、片方がよく食べれば、「どうしてこっちは食べないんだろう?」

比べないようにしようと思っていても、目の前に同じ年齢の子がいるので、どうしても気づきます。我が家でも、双子の間には多少の発育差がありました。

今振り返れば、「双子なんだから全部同じ」という考え方のほうが不自然だったと思います。でも、その真っただ中にいる親にとっては、そう簡単に割り切れる話ではありません。

実際、双子の発育には差があるの?

ここは私自身も気になったので、研究を調べてみました。日本の双子2,029組を対象に、出生から6歳までの身体発育を調べた研究があります。

この研究では、双子の体重・身長などについて、

  • 在胎週数
  • 出産経験
  • 一卵性・二卵性
  • 出生順位

など、複数の要因が発育に影響することが示されています。

つまり、「双子だから2人ともまったく同じように大きくなる」わけではありません。

研究では、一般的な日本の子どもの基準と比較すると、双子の体格差は出生時に最も大きく、その差は生後6〜12か月で急速に小さくなる傾向が示されました。

出生時には一般集団の中央値と比較して体重が20%以上小さかったものの、その差は成長とともに縮小し、4〜6歳では0〜2%程度になったと報告されています。ただし、これは集団全体の傾向です。

「1歳になれば必ず追いつく」「○歳ならこのくらいでなければならない」という意味ではありません。

「歩くのが遅い?」にも、双子ならではの背景がある

身体の大きさだけではありません。日本人の双子の運動発達について調べた研究もあります。

この研究では、

第1集団:双子1,131組
第2集団:双子951組

という大規模なデータを使い、

  • 首がすわる
  • 寝返り
  • ひとり座り
  • つかまり立ち
  • ひとり歩き

など6つの運動発達の指標が分析されています。

その結果、一般集団の基準と比較すると、双子ではいくつかの運動発達の到達時期が遅い傾向が確認されました。そして、特に強く関連していたのが、在胎週数です。出生体重も、多くの運動発達指標に関連していました。

双子は単胎妊娠とは妊娠・出生時の条件が違うことも多いため、単純に「同じ1歳だから」と比べるだけでは分からない部分があるということです。

さらに「双子同士」にも違いがある

この研究でもう一つ興味深かったのが、一卵性双生児のほうが、二卵性双生児よりも運動発達の到達時期が似ていたという結果です。

つまり、「双子」と一括りにしても同じではありません。

一卵性か二卵性か、在胎週数、出生体重、それぞれの個性、さまざまな要素があります。

だから、双子を育てていると、「同じ日に生まれたんだから、同じくらいにできるようになるはず」と思ってしまいがちですが、必ずしもそうではない。

我が家は二卵性でしたが、やはり双子には双子っぽい成長を期待をしてしまうものでした。これをもっと理解していたら、もう少し違う見方ができたかもしれません。

ただし「双子だから遅くても大丈夫」と自己判断はしない

ここは大事なので書いておきます。「双子には発育差がある」という話は、「双子なら発達が遅れていても問題ない」という意味ではありません。研究で示されているのは、あくまで大人数を調べたときの傾向です。目の前にいる子どもの発育について心配なことがあれば、健診などで小児科医や保健師などの専門職に相談することが大切です。

特に双子の場合、「もう1人と比べてどうか」ではなく、「この子自身がどう成長しているか」を見てもらう。これが大切なのだと思います。

「双子」ではなく「2人の子ども」だと考えるようになった

1歳の頃の僕は、どうしても2人を比べていました。同じ双子なんだから、同じ年齢なんだから、同じように育てているんだから。でも、育てていくうちに少しずつ分かってきます。

双子である前に、それぞれ別の人間なんですよね。

食べる量も、好きなものも、性格も、成長するタイミングも違う。同じように育てているつもりでも、同じように成長するとは限りません。当たり前と言えば当たり前です。

でも、双子育児では、その「当たり前」に気づくまでに少し時間がかかりました。

0歳とは違う意味で、1歳も大変だった

0歳の頃は、「寝たい」という気持ちが強かった。ミルク、オムツ、寝かしつけ、睡眠不足、とにかく体力的にきつかったです。

1歳になると、それが少し変わりました。離乳食をちゃんと食べてくれるだろうか、体重は増えているだろうか、しっかり歩くのはいつだろう、言葉はいつ出るだろう、もう1人との差は大丈夫だろうか。

身体の疲れだけではなく、親として「心配すること」が増えた。私にとって1歳は、そんな時期でした。

それでも「できること」は確実に増えていく

もちろん、大変なことだけではありません。1歳は、双子がものすごい勢いで成長していく時期でもありました。昨日できなかったことが、突然できる。

しっかりと歩いた、言葉が出た、こちらの言葉に反応した、2人で何かをして笑っている。

0歳の頃とは違い、少しずつ「一緒に生活している」という感覚が強くなってきます。2人の違いが心配になる一方で、2人それぞれの個性が見えてくる。それも1歳の面白さでした。

1歳の双子育児を振り返って思うこと

今振り返ると、1歳の頃の私は、「双子なんだから、2人とも同じように育つはず」という気持ちを、どこかに持っていたのかもしれません。

でも実際には違いました。同じ日に生まれても、成長する速度は違う。食べる量も違う。得意なことも違う。性格も違う。
そして、それでいい。

ただ、当時はそれが分からないから心配します。

だから今、1歳の双子を育てながら2人の発育差が気になっている人には、「双子同士を比べるだけではなく、それぞれの子自身の成長を見る」という視点も持ってほしいと思います。

そして、気になることがあれば健診などで専門家に相談する。親だけで答えを出そうとしなくていいと思います。

さて。

0歳は、寝られない。1歳は、心配が尽きない。じゃあ2歳になれば、いよいよ楽になるのか。

我が家の場合、そんなに甘くありませんでした。今度は2人とも、自分の足で自由に動けるようになります。しかも、同じ方向へ行ってくれるとは限りません。1人を追いかければ、もう1人が反対方向へ。

そこにやってきたのが、イヤイヤ期×2。

我が家の双子育児は、ここからまた別のステージに入っていきました。

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